保育園や幼稚園では、子どもたちを見るためのさまざまな作業や管理が必要で、そのために割かれる時間や人的エネルギーは相当なものです。そのため、子どもたちを見ることに対してより集中できるよう、保育園システム・幼稚園システムを導入するところも増えています。この記事では、管理業務を効率化するための方法を紹介しましょう。
園児たちの管理を効率化する方法
保育園システム・幼稚園システムを使用して効率化できることの1つが園児たちの管理です。たとえば、従来では園児たちが登園しているかという情報は、保育士や先生が出席を取って手書きで記載していたかもしれません。
しかし、園児たちにICカードなどを持たせることで、登園だけでなく降園の管理もできます。園児たちが休んだり、遅刻や早退をしたりした場合の連絡が届かず、現場が混乱するということも避けられるので、ICカードによる業務改善は情報共有にも役立つでしょう。
また、園児たちの情報は、登園・降園に関するものだけでなく、園児個人に関する情報や保育記録なども登録し、紐づけておくことができます。近年では、アレルギーがある園児に誤って食べさせてはいけないおやつを食べさせるなど、職員同士で連絡しあうだけでは防ぎきれないミスが発生していることがあるようです。
また、家庭環境など園児たちに特段の配慮を払う必要がある場合もあります。情報をシステムで共有できれば、よりきめ細やかな配慮ができ、人的なミスを防ぐことができることも多くなるでしょう。
そして、園児の情報を一元管理することで、クラス替えなどの時に先生や保育士が容易に状況を理解できるのもメリットです。また、園児たちの情報を紙で持っておくと情報を紛失したり漏洩したりする危険が増しますが、システムに登録することでそのような事態は避けられます。
園児たちを取り巻く環境を効率化するための方法
保育園システム・幼稚園システムでは、園児たちを取り巻く保育士・幼稚園の先生や保護者とのやり取りなども効率化できます。まず、保育園や幼稚園の職員に関してですが、最近では正社員だけでなく、パート・アルバイトや派遣といったさまざまな勤務体系の職員が在籍することが多くなっています。
また、保護者の仕事の関係で、長時間にわたって子どもたちを預かる環境も増えていて、フレックスタイムや変形労働時間制、朝夕のみの短時間勤務などの働き方も増しているようです。そうなると、職員のシフトを組んだり適切な休日を割り当てたりするのは難しくなりますが、保育園システム・幼稚園システムを導入することで、必要な配置人数を支援できる機能が利用できます。
また、システムにより労働時間を自動計算してくれ、有給取得の管理も行えるようになっているので、給与計算にかかる時間やコストも削減できるでしょう。さらに、保護者とのコミュニケーションにも保育園システム・幼稚園システムは役立ちます。
仕事などでなかなか保護者と電話連絡がとれないケースがありますが、その点、保育園システム・幼稚園システムにはお知らせ機能があるので、メールなどを活用して必要な情報を保護者に一斉送信することもでき、画像を取り入れた園の便りも園児を通さずに届けることが可能です。
さらに効率化できる分野と導入に際して行いたいこと
とくに複数の保育園・幼稚園を運営しているところは、保育園システム・幼稚園システムを導入することでメリットが生まれます。たとえば、職員が複数の園にまたがって勤務している場合は、職員に複数の園の勤務状況を紐づけて管理することで、労働時間を効率よく把握し、給与計算などにかかる情報の収集や確認の時間などを削減できるのです。
さらに保育園では、保育料に含まれない費用を保護者から集金する必要がありますが、それらの費用も自動で計算し集計する機能があります。このように保育園システム・幼稚園システムは、園の規模や形態によって使用できるさまざまな機能があるようです。それでも、保育園や幼稚園によっては、方針に反する部分は自動化したくないこともあることでしょう。
そのため、導入する場合は、どのような点を業務効率化したいのかを明確にしたうえで、必要な機能が搭載されているシステムを導入することが大切になります。さらに考慮したい分野は、システムの使いやすさです。どんなによい機能があっても、現場の保育士や幼稚園の先生が使いこなせないなら、不便に感じてしまうでしょう。
それで、システムを選ぶ際には現場の職員の声も重視して選ぶと満足度が高くなります。とくに保育士や幼稚園の先生が働きやすいと感じる職場づくりは、離職を防ぐことにもつながるため、保育園システム・幼稚園システムの導入は業務効率を上げて、サービスの質を上げるためにも大切です。
保育園システム・幼稚園システムを使用すると、園児たちの情報を一元管理できるので、保育士や幼稚園の先生たちの負担を減らすことが可能です。さらに保護者への連絡も容易に行うことができるよう業務効率化できます。さらに、園内の職員の勤怠管理や給与計算なども効率化できます。さまざまな機能が充実してきていますが、導入の際には園内で必要とされる機能が備わっていて、職員が使いやすいものを選ぶことが大切です。