「子どもが好きで、子どもの成長に関われる仕事をしたい」と希望をもって保育士になっても、子どもと関わること以外の業務に追われ、押しつぶされそうになっている、辞めてしまおうと思ったことがある人も多いのではないでしょうか。この記事では『保育園システム』について、保育現場での業務例を挙げながらわかりやすく解説しましょう。
保育士の仕事内容
保育士の仕事内容にはどのようなものがあるか紹介します。
■子どもの保育
保育士の主な業務は、子どもを保育することです。ただ子どもを預かっていればよいのではなく、心身の発達を促したり、生活習慣を身につけさせたりすることも重要でしょう。
■保育準備
おもちゃの消毒・点検、掃除などを毎日行います。
■事務作業
日案・週案・月案などの指導計画や個人記録、行事計画書、物品購入など、子どもと直接関わらない事務的な業務も多くあるようです。
■保護者支援
保育士は、子どもにだけ向き合っていればよいものではありません。保護者の子育てをサポートすることも、保育士の大切な業務です。連絡帳で園と家庭での子どもの様子を共有する、保護者の悩み相談に乗ってアドバイスするなど、保育士は保護者が子育てをしやすいように手助けする役割も担います。
■地域の子育て支援
地域子育て支援など親子が集まれる場を提供する、子育てをアドバイスする支援も行うようです。
保育士の仕事で大変なこと
保育士の仕事において大変なこととして、何があるのか紹介しましょう。
■同僚との人間関係に悩む
保育の仕事は、同僚との連携が重要です。保育の方針や考え方が違う人、年齢が離れている人とは人間関係がうまくいかず悩むこともあります。
■保護者対応が上手くできない
保育士の悩みとして、保護者対応の難しさがあります。子どもは好きでも保護者との対応やトラブルに悩み、保育士を辞める人も多いようです。
■残業や持ち帰りの仕事が多い、書類処理に追われる
保育士の仕事は、子どもと直接関わることの他に、清掃・保育、行事の準備、各種書類の作成など、さまざまな業務があります。子どもの昼寝の時間内に終わらない場合は、残業や持ち帰りで終わらせなければなりません。
■肉体的疲労が激しい
保育の仕事は子どもを抱っこしたり、外で体を動かして子どもと遊んだりするなど、体力を使うものです。また、力仕事をこなさなければならない場合もあります。肩こりや腰痛に悩まされている保育士も少なくはありません。
保育園システム・幼稚園システムの導入で労働環境を改善できる可能性がある
近年、保育の現場では業務負担を軽減しようと保育システム化が進められています。そこで、保育園システムはどのようなものなのか紹介しましょう。保育システムは大きく分けて3つの機能があります。
事務作業・管理業務を効率化する機能
・園児の管理
登降園の打刻、園児の家族構成、生年月日、アレルギーの有無などの情報、身体測定の記録などさまざまな情報を管理できます。職員間で園児の情報をリアルタイムで共有でき、手書きで記録する手間が省けるでしょう。
・職員の勤怠やシフトの管理
職員の出退勤や休暇、シフトを管理でき、毎月の作業軽減になります。勤怠状況や残業時間も確認しやすいため、オーバーワーク改善にも役立つでしょう。
・指導計画や保育日誌の作成
過去のものをテンプレートとして使えたり、指導計画を一覧で確認できたりします。また、保育日誌も、日付・出欠人数・欠席者などの項目が自動で反映されるなど、簡単に作成できるように工夫されているようです。
・自治体への提出書類の作成
自治体への提出書類には、さまざまな条件での集計データが必要となります。保育システムでは、カテゴリ別・日別・園児の年齢別など、提出書類に必要なデータを自動で集計し、作成できます。
保護者とのコミュニケーションに使う機能
・出欠・遅刻・早退などの連絡
保護者はスマートフォンのアプリを使って、欠席や遅刻早退を連絡できます。電話での連絡では時間を取られたり、電話がつながらなかったりすることもありますが、アプリなら隙間時間で連絡でき、保育士も都合のよい時に確認可能です。
・連絡帳
タブレットやスマートフォンを使って手軽に連絡帳を記入でき、保護者とリアルタイムに共有が可能です。また、音声入力機能もあるので短時間で簡単に作成できます。
・お便り配信
園からのお便りを保護者へ一斉送信でき、災害時や急な予定変更などの緊急連絡としても利用可能です。既読・未読も確認できるため、伝達漏れを防ぐこともできます。
保育園のサービスを改善するための機能
・園のブログ
園のブログや給食のレシピ、行事予定表などの記事を公開できます。
・写真共有・販売サービス
園で撮影した写真を保護者に共有する、販売できるサービスもあります。ほとんどの写真販売サービスは、決済から発送までサービス側が代行してくれるようです。
このように、保育園システムは保育士の業務を軽減でき、コスト削減や保育の質向上につながります。また、保護者の負担を減らし、園と保護者とのコミュニケーションをスムーズに行えるメリットがあるのです。
保育園や幼稚園の業務で大変なことや、保育園・幼稚園システムの導入によって改善されることなどを中心に解説しました。この機会に園での保育システム導入を検討してみてください。